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時速40km程度でお車を運転しながらタバコを吹かしている時、ウインドウをほんの少し開けただけでタバコの煙が外部に流れるように飛んでいくのが目に見える筈です。
つまり、時速40キロの風圧を受けると、猛烈な換気が行われるという事ですね。
住まいは車と違い動きませんが、例えばちょっと強い風、風速10mの風が吹くと、住まいが受ける風圧を車の時速に置き換えると36kmとなり、車と同じような風圧を受ける事となります。
建物には、床、壁、屋根、開口部、の様々な部位に、目に見えないような隙間が沢山あいております。風速10mの風を受けた建物は、この隙間から多くの外気を呼び込む事となり、一般的な住宅ですと、その外気の進入は、建物の体積(気積)の数倍にものぼり猛烈な換気が行われる事となります。
強い風が吹くと、吹いても吹いても砂埃でザラザラするといった経験は、正に隙間風が原因となる訳です。
それだけの大量な換気が行われると、折角暖めたり冷やしたりした空気が、外部に漏れていく事となり、全室が安定した温度環境を維持するなどは不可能な話しとなります。
換気損失を少なくする為には建物の隙間を可能な限りなくして気密性を高めることが必要です。
一方、建築基準法では健康的な生活をするために必要な建物の換気を、1時間に0.5回、(その建物の体積分(気積という)の空気が2時間に1回外部の空気と入れ代わること)行うことと定めています。
又、小さな暖房エネルギーを建物全体に送り届けてあげるためには計画的な換気による空気の流れを作ってあげる必要が有ります。
1時間に0.5回の換気量を計量的に行い、かつ計画的な換気と空気の流れを作るためにはどうしても可能な限りの気密性が建物に要求されるのです。
気密性能を計る物差し
建物の気密性を計る物差しは「建物の床面積当たりの隙間相当面積」で表わします。
これは建物の床面積1m2当たりにどのくらいの隙間が空いているかを表わします。
次世代基準の気密性能は、隙間相当面積が5平方cm/m2以下とされています。
しかしながら、この程度の気密性では、風などに影響されない有効な計画換気や計量換気を行ない、効率的で健康的な24時間換気を行うのは少々無理があると考えます。
高気密住宅としての望ましい気密レベルは
隙間相当面積が2平方cm/m2以下が理想でしょう。
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